〈 Limited Item 〉
静かに語りかけてくる、
自然の美しさを。
浮世絵の名作『凱風快晴(がいふうかいせい)』。葛飾北斎『富嶽三十六景』の中でも、特に世界的評価が高い作品のひとつです。
「赤富士」の名でも知られ、朝日に染まる富士山の力強くも静謐な姿が、多くの人の心を捉えてきました。
今回、「TOKYO KNIT × INDSUTYLE TOKYO」プロジェクトとして、凱風快晴の美意識にインスピレーションを受けて「赤富士の赤」「うろこ雲が浮かぶ空の青」「裾野に広がる樹海の緑」を、オーガニックコットンTeeに映しとりました。
和の伝統がさりげなく感じられ、日本の自然と色彩の豊かさを感じさせる色合いになるように、明治創業の老舗「内田染工場」さんに協力していただいたことで、まさに思い描いた色合いのTシャツが完成いたしました。
カラーは、オーガニックコットンそのままの「生成り」、凱風快晴を映しとった「赤富士」「うろこ雲」「樹海」の四色ご用意しました。
日本の美を世界に伝えた北斎作品のように、日本のニット製品の美しさが世界に伝わるように―。そんな想いを込めた作品です。静かに語りかけてくる自然の美しさを、日常の中でお楽しみください。
葛飾北斎ゆかりの地・墨田区
世界的な浮世絵師「葛飾北斎」は、現在、丸和繊維工業の本社がある墨田区亀沢にあたる本所割下水で生を受け、90年の生涯のほとんどを区内で過ごしました。そのため、墨田区は「北斎ゆかりの地」として知られています。
北斎の代表作である『冨嶽三十六景』の中には、隅田川や両国橋など、当時のすみだの風景を描いた作品が数多く含まれています。生涯に90回以上も引越しを繰り返したと伝えられる北斎ですが、その多くは区内での転居でした。
区内には、北斎の生誕地跡に「すみだ北斎美術館」があり、貴重な作品を鑑賞することができます。また、ゆかりの地には案内板が設置されるなど、今なお地域と深く結びついています。
【染色 -dyeing-】
明治創業の老舗「内田染工場」の卓越した染め
染色は、丸和繊維工業と同じ「TOKYO KNIT」認証企業の株式会社内田染工場(東京都文京区)。
1909年創業と116年の歴史を誇る老舗の染工場で、東京という都市部においてもなお、染色技術を守り続けている極
めて稀有な存在です。
大量生産では難しい「個性が引き立つ」ような表情をもった製品染めや反応染め、顔料染めなどを得意とし、アパレルブランドはもちろん、デザイナーブランドや著名人の衣装制作など、一つひとつの製品と真摯に向き合う手仕事が魅力です。
製品としてTシャツになった後に、染めを行っていただいています。
使い込むほどに味わいが増すから、
デニムのような経年変化を楽しめる
染料を繊維に深く染み込ませることで、濃淡のあるヴィンテージ調のムラ感や経年変化を楽しめる独特の表情が生まれます。着るたびに色合いが育っていく―。そんな一着です。
【生地 -textile-】
オーガニックコットン100%
Tシャツの良し悪しを決める大きな要素になる素材。原材料となる綿には、オーガニックコットンの40/2天竺素材を採用しました。綿の種の選定から綿花栽培、糸の生産までのプロセスを管理することで、トレーサビリティが確保されたコットンです。
【型紙設計・縫製 - cutting&sewing-】
「着心地」と「美しいシルエット」を追求した仕立て
縫製は、私たち丸和繊維工業の青森工場。パターン・仕様の特徴として、一般的なTシャツは、前身頃と後身頃を縫い合わせるだけですが、動体裁断の設計は身体の側面に生地を1枚入れています。
さらに、ジャケットと合わせた時に首の後ろの部分が汚れにくいよう、Tシャツの首の後ろ部分を少し高くしています。
ただリブを高くするのではなく、骨格に沿う立体的な型紙設計により、Tシャツ1枚での着用はもちろん、ジャ
ケットにも合わせやすい仕様にしています。
そして今回は製品後に染める工程があるので、縫製糸もしっかりと染まるよう綿糸を採用しました。綿糸は糸切れしやすいですが、細かなミシンの調整、積み重ねた縫製ノウハウをもとに綺麗な仕上がりを実現しています
東京に蓄積するニットの技を、次世代に継ぐ
「TOKYO KNIT」プロジェクト
東京にしか創れないニットの未来を世界に発信する、それが『TOKYO KNIT(トウキョウニット)』プロジェクトのミッション。TOKYO KNIT は、東京の東部、墨⽥区本所界隈を中⼼に事業を展開しているニットファッション製造事業者が、わずかになってしまった日本製のものづくりを絶やさず、次代にしっかり受け継いでいくためのプロジェクトです。
技術、品質はもちろん、企業理念や具体的な取組など、様々な基準があり、丸和繊維工業は厳しい選考審査の結果、TOKYO KNIT認証企業に認証をいただきました。 東京のニット産業の歴史は江⼾時代に遡ります。鎖国状態にあった⽇本は、必要な物資の多くを国内⽣産に頼る必要があり、戦国時代の終焉とともに訪れた泰平のなかで、武⼠は⼑を捨て、新たな仕事に従事することを迫られました。江⼾東部に住んでいた武⼠は、⼿編みにより靴下や下着といったメリヤス製品を作るようになり、それが徐々に進化し、明治時代の殖産興業政策により、この地はニット産業発祥の地となったのです。
戦後、ファッション⽂化の中⼼となった東京には、多くのデザイナーがアトリエを構え、流通、⼩売業者も急増。さらに 1970 年代以降には、東京発のデザインが世界でも⾼く評価されるようになり、東京のニットメーカーはカジュアルからハイファッションまで、幅広いクリエーションに携わることになりました。東京のニット産業には、歴史と経験に基づく確かな技術⼒とともに、世界を刺激し続ける東京ファッション独⾃の創造⼒を⽀えるフレキシブルな思想が根付いています。
Color
オーガニックコットンの自然な風合いを。
「生成り」
染色を施していない、和紙のような自然な色味の「生成り」です。
富士山の山肌が朱に染まる
「赤富士」
《凱風快晴》に描かれた「赤富士」は、まさに自然が織りなす一瞬の奇跡をとらえたもの。朝日が昇るわずかな時間、富士山の山肌が朱に染まる―。
北斎はその情景を、ただの風景ではなく、生命が宿るかのような赤で表現しました。
生命の息吹を感じさせる
「樹海」
赤く染まる富士のふもとに広がる深い緑の樹海。北斎は、樹々のひとつひとつを描き込みながらも、赤富士との色彩の対比と調和を巧みに表現しました。
濃淡の異なる緑が織りなす広がりは、生命の息吹を感じさせると同時に、富士山という存在をいっそう引き立てる静かな舞台となっています。
澄みきった空気感を。
「鱗雲」
《凱風快晴》の画面上部を彩る鱗(うろこ)雲が浮かぶ青空は、作品全体に清々しい気配と広がりをもたらしています。
北斎は、鮮やかで深みのある藍色を背景に、繊細な筆致で鱗雲を描き出し、早朝特有の澄みきった空気感を巧みに表現しました。
Size
サイズ |
肩幅 |
袖丈 |
胸囲 |
裾巾 |
着丈 |
M |
44 |
22 |
106 |
104 |
67 |
L |
46 |
23 |
112 |
110 |
69 |
XL |
48 |
24 |
118 |
116 |
71 |
XXL |
50 |
25 |
124 |
122 |
73 |
※「身長170cm/体重75kg」のスタッフは、「Lサイズ」を着用(普段のシャツ着用サイズは、「Lレギュラーフィット」です)。
Spec
カラー:赤富士、樹海、うろこ雲、生成り
組成:綿100%(オーガニックコットン)
生産国:日本
※一度Tシャツとして完成させてから染めているため、ネームタグも各色に染まっております。
※色の濃度により、不規則なシワ、直線的なシワ、擦れ、アタリの感じが見えることがあります。
素材・加工の表情を活かした仕上げですので、風合いとしてお楽しみくださいませ。