第1回:【想い編】
なぜ、私たちは種を蒔くのか
普段、何気なく袖を通しているTシャツ。その「故郷」がどこにあるか、考えたことはありますか?
実は、日本で流通している衣料用の綿花は、ほぼ100%輸入に頼っています。かつては身近だった綿花畑も、今では国内で商業生産されている場所はほとんどありません。
私たち丸和繊維工業は、1956年に創業した東京都墨田区の縫製工場です。 2026年に迎える創業70周年に向け、私たちはある大きな挑戦を決めました。
製品になる前の生地、その前の糸、さらにその前の「綿」そのものから。 種を蒔くところから関わることで、私たちは真の『Perfect Made in JAPAN』を目指しています。
「川上から川下まで」の究極へ
この挑戦に協力してくれたのは、兵庫県加古川市で活動する「かこっとん株式会社」と、日本初の純国産デュラム小麦生産で知られる農業のプロ「株式会社八幡営農」の皆さんです。
舞台となる「かこっとんふぁーむ」は、数年前まで誰も耕していなかった遊休農地でした。そこをコツコツと耕し、綿花が育つ土壌へと蘇らせたのです。
兵庫県加古川市「かこっとんふぁーむ」
祈るような気持ちで蒔いた一粒
2024年4月25日、いよいよ種まきの日を迎えました。 選んだのは、遺伝子組み換えを行わない品質確かなギリシャ産の種「ファイバーマックス」です。
一粒ずつ、願いを込めて土に埋めていきます
しかし、道は平坦ではありません。農家さんからは「昨年はうまく発芽せず、ほとんど収穫できなかった」という厳しい言葉も聞きました。
「果たして、無事に芽は出てくるのか?」
そんな大きな不安と、それ以上の希望を抱えながら、私たちのプロジェクトは土の上から始まりました。









